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愛しては、ならない
第30章 彼しか見えない


彼の恋の囁きが、鋭い矢となって胸の奥まで突き刺さる。



――この矢は、きっと毒が塗られているんだわ……

だって、私の腕も、脚も、指先も……この瞳だって貴方に釘付けになって、何一つ自分の自由にならない。

貴方の恋の毒にあてられて、もう動けない――


剛は、絶句したままの私に妖しい流し目を送りながら、膝で留まっていた私のパジャマを抜き取ってしまう。


舌なめずりするように、唇を舐めながら再び私の太股を掴み拡げ、自分の身体を割り込ませる。


動けない私は、彼のなすがままだった。


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