この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第30章 彼しか見えない
彼の恋の囁きが、鋭い矢となって胸の奥まで突き刺さる。
――この矢は、きっと毒が塗られているんだわ……
だって、私の腕も、脚も、指先も……この瞳だって貴方に釘付けになって、何一つ自分の自由にならない。
貴方の恋の毒にあてられて、もう動けない――
剛は、絶句したままの私に妖しい流し目を送りながら、膝で留まっていた私のパジャマを抜き取ってしまう。
舌なめずりするように、唇を舐めながら再び私の太股を掴み拡げ、自分の身体を割り込ませる。
動けない私は、彼のなすがままだった。