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愛しては、ならない
第30章 彼しか見えない


ときめきに胸を震わせた瞬間(とき)、ショーツはあっという間に剥ぎ取られてしまい、羞恥に瞼を閉じた。


彼の低い笑いが鼓膜を擽り、罪の意識も常識も、彼の囁きや涼やかな瞳には対抗出来ない、と思いしる。



「まだ恥ずかしいんですか……

昨夜、あんなに乱れていた癖に……

可愛いな……」


「――っ」


剛に可愛い、と言われて、嬉しいより悔しさを感じてしまう。

私は貴方より大人なのに……

敵わない様で……悔しい、と思い、軽く睨むとまたしても優美な微笑みでかわされる。



「恐い顔だ……

いや、その顔も……可愛い……」


「つ……よしさんっ」


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