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愛しては、ならない
第32章 企み②


もしも、あの写真がばらまかれでもしたら――

人は噂話が大好きだ。

あること無いこと好き勝手に言われてしまうだろう。




(私はいい。なんと言われても……

でも……剛さんが……

こんな事が学校に知られたら……

あんなに一生懸命勉強して、この学校に入ったのに……)


噂が広がれば、剛は学校に居づらくなってしまう。

彼が、自分の道を見つけて、大人になって歩いて行ける様に――

それを強く私は望んだ。

彼を手元に置きたかった気持ちも勿論あるけれど、私は彼に幸せになって欲しくて――

その為には、出来るだけ良い学校を出た方が、彼にとっての選択肢は広がる。

そう思ってあの学校を受験したのに……



「――考え事をしてる場合じゃ無いですよ?」


不意に彼の声が耳元で聞こえ、ビクリと震えた瞬間、唇が重なってきた。


「――!」


壁に押し付け唇を吸い、掌で乳房を揉みしだき、膝で器用に私のスカートを捲り上げる。

私は必死に彼の胸を叩いた。



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