パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第34章 恋の短夜(みじかよ）

彼女の細い十本の指が、壊れ物を扱うかのように優しく俺を握った。

電流に貫かれた如く、俺は全身を大きく震わせてしまった。

自分で触れるのとは明らかに違う。

自分のそれを、彼女の指が触れているというだけで、これ程の快感が生まれる物なのか。

彼女は、俺を両手で握り、少し首を傾げると小さな口を先端にあてがい、軽くキスをする。



「くっ……き……菊野さ……」



痺れる快感に俺はまた呻き、彼女の頭を掴む。

再び優しくキスをされ、あまりの快感に暴発しそうになり、歯を食い縛り耐えていると、ふと心配そうに彼女が先端に唇をあてたままで囁いた。



「剛さん……気持ち……よくない……の?」


彼女の唇の動きと、声の振動が先端から全身に甘い刺激を与え、俺は益々猛った。


「っ……ち……違いま……っ……たまらない……で……す」


彼女は、掌の中で更に大きく硬くみなぎるそれを見て、察したようだ。

頬を鮮やかに染め小さく頷き、言った。


「……動かないでね」