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愛の儀式/私を調教(おと)してください
第3章 鏡の前で

 「美穂……時間は大丈夫なのかい?」

 絶頂の余韻の中、謙二の優しい声が聞こえた。
大丈夫、時間には余裕がある。
もっと……お願いもっと───と、身体が疼く。

 「もっと……私、もっと謙二さんに虐められたいの───」

 手にしたスマートフォンに濡れた息を吐く。
もうだめ……我慢できない。

 「おやおや、まだイキ足りないのかい?やらしい子だね」

 スマートフォンの向こうで謙二がクスリと笑った。
違う……違うの、そうじゃない────

 「会いたいの……」と、小さな声で伝えた。
 
 恥ずかしくて唇が震える。言葉が詰まる。
今の私……今までで一番やらしい─────

 「僕と会いたいだって?会ってどうするんだい」
「もっと虐めて欲しいの……謙二さんに恥ずかしいことたくさんされたいの────お願い」

  

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