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刑事とJK
第25章 副担任
コンコン
と扉を叩く音がした
「はいどうしたのー?」
「井淵先生?」
扉の方へ目をやると、
そこには斉藤がいた
「さ、斉藤先生っ…ごめんなさい、
てっきり生徒かと思って…///」
「いや、こっちもいきなりすんません…楽譜っすか?」
「ええ、そうなんです」
井淵はピアノの上で楽譜を並べていた
「次の授業で使う曲を選んでて…」
「へーえ…」
部屋を見回すと、
ベートーベンやバッハの絵が飾られている
「ところで、何か用ですか?」
「あ…いえ、特にはないんすけど…
最近、困ってることとか、ないっすか?」
「最近って…ふふっ、
先生と私って今日出会ったばっかりじゃないですか」
「他の先生方が噂してたんで、気になって…」
と大嘘をかます
「噂って?」
「…誰かに付き纏われてるとか」
井淵は顔を曇らせた
「そう…なんです…」
「よかったら相談にでも乗りましょうか」
その斉藤の言葉に、
井淵の顔の曇りは一瞬で晴れた
―――――――――――
「2週間くらい前に、
職員専用の下駄箱に、箱が置いてあったんです」
「箱?」
「はい、中を開けると、
私の盗撮写真が入っていて…」
井淵は自分の手をギュッと握った
「最初はただのいたずらだろうと思って
あまり気にしてなかったんですが…
そのうち怖くなってきて…」
「そうですか…」
「斉藤先生、助けてください…!!」
井淵は斉藤の胸に飛び込んだ
「ちょっと…井淵先生…」
斉藤は困った
離れてくださいと言える状況でもない
「じゃあ…オレがその犯人を突き止めます」
「本当ですか!?」
井淵は顔を上げる
「はい」
だってそのためにオレが来たんだからな