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刑事とJK
第30章 肝試し




「よ、りく」


「茂弘ちゃん…」


シゲはポンと
小川の肩に手を置いた



「丹羽って…かわいいのな」



「僕も、好きだったよ?」





小川は驚いた顔をシゲに向けた



「茂弘ちゃん…
丹羽のこと知ってたの?」



「うん。
ちなみにあの怖い人が、僕の職場の先輩」



「…そうだったんだ…」




少し肩を落とした小川に
シゲは「帰ろうか」と言った



「…うん」





―――――――――――






『ねぇ斉藤、待ってよ』



どんどん進んでいく斉藤の服を引っ張った



『さっきは、ごめんね』



「…」



斉藤はまた歩き出す



『…』















ようやく、出口まで来ることができた


人もそこそこいる




時刻は10時を回っていた




墓地から出てからは、
自由解散になっていた





斉藤は、止まらず歩いた




『斉藤、…すねないでよ』



学校のみんなが見えなくなるくらいの場所まで来て、
ゆうひはもう一度斉藤を止めた




『ごめんって…』



「…オレ…」



斉藤はゆうひの方を振り向いた





「オレ…お前のこと
何も考えてなかったんかな…」




その斉藤の表情は、
本当に苦しそうだった



ゆうひは堪らず斉藤に抱き着いた





『そんなことないよ!!
斉藤は、いつもあたしを大切にしてくれてる…!!』






だから…




そんな顔しないで…





あたしがつらいから…







「…お前が、そう言ってくれんなら…///」




斉藤もゆっくりとゆうひを抱きしめた








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