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刑事とJK
第36章 村上





「…あんたの姉さんは…
オレの先輩だった」



「姉が、あなたの先輩…?」




「え…じゃあ、村上さんのお姉さんが、
僕の先輩の先輩…!!?
でも、僕見たことないですよ?」






斉藤はシゲに目配せした



その斉藤の表情を読み取って、
シゲは首を引っ込めた






「それなら、刑事さんは
弥生のことをよく知ってるのね」



飛鳥は顔を傾けた



「一年ちょいの付き合いだったけどな…」



「何年も前に、
死んだって聞いたよ…」





「え…」



「…」




飛鳥はしゃべり出した



「もともと、両親は早くに死んだから
子供のころから二人で生きてきた。
でも、高校からはお互い別々の人生を歩んだ…」




どこを見るでもなく、
飛鳥の目はぼんやりと地面を眺めていた





「弥生と会わなくなってから、
一度だけ手紙が来たの。
刑事になったっていうね…
でも、それからは音信不通。
最後に届いた知らせは死にましたーっていうね」






「…そうか…」




斉藤はため息まじりで答えた





「何であんたがそんなに落ち込んでんのよ
そんなに弥生のこと慕ってたの?」





「…そうだな」






「え…///」






その時見せた斉藤の表情はどこか遠くを見ていて

飛鳥はそれに魅せられた





「とりあえず…
命は無駄にすんな。
終わり」



斉藤は膝をポンっと叩き、
立ち上がった



「待って…」





斉藤は振り向いた





「弥生の話…聞かせて」



「…ああ、わかった」




斉藤はもう一度椅子に座った











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