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呟きたい
第26章 姿勢②

「僕思うんだけどさ」

「なんだ。改まって」

「作者と読者の距離って僕らアーティストとリスナーの距離とはまた違うんだよね」

「本当にどした。帯らしくないぞ」

「僕も悩むよ、馬鹿にして。桃ちゃんバーカ、バーカ」

「わかった。悪かった」

「なんていうの。瑠衣ちゃん前のサイトで目立っちゃって死ねみたいなこと書かれたメッセ沢山来て引っ越してきた訳じゃない? 僕もインディーズの頃そうだったけど、出る杭は打たれるって本当にそうでさ。端から見たら凄くウザいんだ。真面目な本人達とは別次元にいるから」

「まあ、大変だったな。あれは」

「辞めないでっ、もあったじゃん? けど結局は作者がどこに耳を向けてるかに寄るわけで……はあ。ウザいんだ、昔の僕も思い出すとさ」

「さっき後悔の話したばかりだろうが。お前はファンのために動いただけだ、違うか?」

「桃ちゃん……」

「なんだその目」

「押し倒していい?」

「時間だ。帰るぞ」

「つれないなあ、もう」
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