この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セルフヌード
第2章 美しさという暴力


 良の手が、美優のせっかくセットした髪をぞんざいに撫でた。

「はるちゃんになりたいな」

「何言ってるの」

「うん、合格。美優は可愛いんだ。いつもだってこれくらいお洒落しなくちゃ。俺のことは忘れて、楽しんでこい」

「…………」

 頭から良の重みが消えた。
 美優はひとときの別れも惜しい男を見上げる。


 抱き締めて。行ってきます、の、抱擁をして。


 窓は閉めきっている。外気の入り込める隙はないのに、春の匂いを連れた風が、美優の声を借りなかった想いを乗せて、良の耳へそよいでいった。

「──……」

 良の腕がほどけていった。






 どうか美優の跼蹐まで、伝わらなかったことを願う。
/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ