この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私は犬
第16章 人並みになりたい*
お店の方に個室に通され、椅子を引いて頂いたので条件反射で身体が動いたみたい。気が付いたら着席していた。

硝子越しに、夕暮れと夜が混ざりあった空に包まれた、寂しい街並みが広がっている…。高い所は好きじゃないのよ……。

「どうした?」

「どうもしません。ご用件は?手短かにお願いいたします。」

メニューを見ている音羽さんに、なるべくそっけなく聞こえるように告げる。あの後、次にとるべき態度を、鏡の前でたくさん練習したのよ。

「まぁ…。アレだ。食べながら話そう。ここのホテルは香港資本だから、広東料理が旨いんだ。食いたいもんあるか?」

「ないわ…。」

だって音羽さんとお食事するつもりなんて無いもの。お茶だけで結構よ。

「嫌いなもんあるか?」

あなたが嫌いっ!って言っていいかしら?

「特に無いわ…。」

「普段、中華で何を食べてる?」

「さぁ…。気にした事無いから分からないわ。お返事にならなくて残念だけど。」

「適当に頼むわ…。」

「どうぞ。私に構わずそうなさって。」

よく見ると、音羽さんも綺麗な顔をしているのね。鼻筋が通っていて…。唇が少し薄情そうで。孝徳さんより背が高くて、顎がシャープね。孝徳さんのお顔はもっと四角いもの。

同じお店で仕立てた背広でも、着る人が違えば全く印象が違うのね。。
/637ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ