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私は犬
第17章 契約
「だから、どうして貴方までここに帰ってくるのよっ。隣なんだから自宅に帰れば良いでしょっ!」

「帰れないんだよっ。風呂入るぞ。」

シャワーでも壊れたのかしら?なら仕方がないわね……。

「そっちじゃないわ。あの浴室は乾燥室に使っているの。使うならこっちにして。」

そう言って、寝室の隣の浴室に案内した。またパンツを見られなくて済んで良かったわ。でも。何か嫌な予感がするの……。

「…………。入るぞ。早く脱げ。」

ほら当たった!

「絶対に、一緒になんか入らないわよっ!」

「はぁ〜っ。普通の女性は一緒に入るのに?お前は入らないの?それでいいの?」

「……………。」そうなんだ。知らなかった…。

「ほら。頑張れ。やればできるから。」

「……………。」そうね。ここは頑張るべきよね。

渋々従う事にした。でも…………。さすがにこれは無いと思うの。

「これなーんだ?」

「……ソフトクリーム?」

「ハズレ〜。正解はウンコ!」

「…………。」

髪の毛洗ってくれるって言った癖に。髪の毛を泡だらけにして遊ぶだなんて、お話が違うわ……。

「ほら。流すぞ。上向いて目、閉じておけ。」

「…………。」
でも、誰かに頭を洗って貰うのっていい気持ちね。

「次は身体。はい立って。バンザイ〜。」

「…………。」
私、何をされているのかしら??そう思いながらも従うと、身体を洗われた。

「許してっ!そこっ!だめっ。ひゃっー!や、やめてーっ。た、たひゅけっ!たひゃっけて!ひゃっ」

「がまん。」

怖いお顔で、脇の下をしつこく洗われて、くすぐった過ぎて、笑い過ぎて腹筋が崩壊しそう…。

その後も、「ちゃんと肩まで浸かれ」とか「拭き終るまで待ちなさい。」とか言われて、ペタペタとクリームを全身に塗られ、髪の毛を乾かされてお下げに編まれて。湯冷めするからとベッドに放り込まれた。何だか良く分からないけれど、普通って便利ね。
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