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第23章 私の事情

イギリスでは、ストリーキーベーコンとバックベーコン。大きく分けると２種類のベーコンがある。前者は薄くて、これは日本でも似たものをよく見掛ける。後者は厚くて、見た目は今食べている"ポークソテー"とほぼ同じ。

それぞれ、塩味がついていて、生と燻製があって、私は生が好き。所代われば文化が違って食材も違うのね…。

この豚肉、パックに富士金華って書いてあったっけ。有史さんが旨いって言ったから、また用意しておいてもらおう…。

「なぁ、今日の予定は？」

「特に何も無いわよ…。」

「行きたい所あるか？」

うーん…。いきなり言われても。家でのんびりしたいけど。

「車に乗ってられそう？」

「その程度なら全く問題無いわ。」

あれれ？もしかして出かけるの？何処に？誰と？どうやって？

何処に行くの？って聞いたら、昼飯食いにって返事が返ってきた。いつもいつも食べる事ばかり。それしか話題は無いの？

何か食べさせておけば、間違いないとでも思っているの？オヤツで釣られる犬じゃ無いのにっ！

「何を食べに行くの？」

「桜エビ。今、旬だから旨いぞ。」

私、あまり食べられないわ。１キロ増えたから戻さないと…。踊れなくなったら困る…。