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私は犬
第24章 オシッコの穴*
ハァハァハァ。

2人分の荒い呼吸しか聞こえない部屋の中で、急に襲われた酷い気だるさに、瞼が自然と下がっていく。有史さんの体がとても温かい……………。

バスルームの鏡の前で痛むお尻を確認すると、真っ青な歯形がくっきりと付いていた。おっぱいにも薄く赤い歯形がたくさんついている。

「……………。酷いっ。噛まないでって言ったのにっ。」

「はぁ〜っ。お前が悪いんだろ。」

「何で私のせいなのよっ!噛んだのは有史さんでしょっ。」

「お前見てると噛みたくなるんだよっ。だからお前が悪い。」

酷い暴君だ。理屈が破綻して理屈になってない。

「かじりたくなるほど可愛いお前が悪い……。」

ああ。背中に貼り付く存在が邪魔っ。頬に落とされるキスがウザいっ。

「離してっ。あっち行って。触らないで。バイバイ。」

「俺があっち行ったら、誰がお前の頭洗うんだ?肩のマッサージ、しなくていいのか?」

「…………。」

何だろう。もやもやする。すっごく、もやもやする。

「はぁ〜っ。真子…。」

なにそれっ。勝手に名前呼ばないでよっ。

有史さんより犬の方が全然可愛い。同じ顔を舐められるなら、犬の方がいいわ。
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