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私は犬
第27章 止めらんねぇ*
土曜日

やっぱり今日も雨。梅雨だから仕方ないけど、たまには青い空が見たい。

目を覚ますと有史さんは既に起きていて、ベッドの中でパソコンを弄っていた。

「おはよう。朝から何をしているの?」

「ん……。おはよう…。仕事。」

休日なのに、朝からベッドの中で仕事しているなんて、何か凄い…。

「前にくれた、あのパンケーキ屋の調査資料。競合店の。あれ、すげえ役にたった。よくあんなん調べたな。ありがとう。」

お礼を言われるとくすぐったい。あの後すぐ、取り寄せたパンケーキ達を執務室で皆で味見した。専門の方にお願いした資料なんかも3日ほどで続々上がってきた。

剛ちゃんは、知り合いに片っ端から電話してパンケーキについて噂を聞き込んだ。

秘密のSNSでパンケーキについて質問の書き込みをしたら、海の向こうの友達達が、あの店がどうとか、アレが美味しいとか様々な情報をくれた。

めぼしい店に当たりをつけて、中田さんと3人で食べにも出掛けた。

あの日買ったお土産用のパンケーキ粉は、自宅で焼くとお店の前で嗅いだ匂いと違ってた。あれじゃ詐欺だわ。

とにかく、そうやって集めた情報達を資料にまとめて、みんなが惹かれた点や、見てワクワクした特徴
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