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私は犬
第27章 止めらんねぇ*
「こんな痕がつくまで暴れんなよ…。まったく…。」

こんな痕が付くように縛るなよ…。と、反撃の言葉はお腹の中にしまう。

「ちょっとだけしか付いてないし。それに、そんな薄い痕、全然気にならないのに…。」

「俺が気になる。」

ふぅん…。

「おっぱいについた痕は気にならないの?こっちの方が赤いけど?」

「そこはそれでいい。」

変なの…。

「土曜日だから、バレエのお稽古に行ってもいい?」

昨日、月曜日まで外出禁止と言っていたから、念のため確認。

「駄目だ。って言ったらどうすんだ?」

「……諦める。」

「いつもみたいに文句を言わないで、黙って送迎されるなら、許可してやってもいい。」

「言いません。いつもだって言ってませんっ。」

「ぷっ…そうだな。」

何がそんなに可笑しいの?変なの…。

「飯でも作るか。真子、何か食べたい物あるか?無ければ勝手に作るぞ。」

「特に無いけど…野菜が食べたい。後は…果物と、それから…えっと…。」

あれこれ悩んでいるうちに、有史さんはキッチンに消えて行った。いつもこう…。

でも、お仕事も、お洗濯も、お料理も上手に出来るって、ちょっと尊敬しちゃう。
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