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私は犬
第29章 諦めろ*
「こんなもんか…。」

何がこんなもんなのよ…。中がいっぱいに広げられて苦しい…。こんなの抜いてよっ…。

有史さんが管を取り外すと、パンパンに膨らんだ偽物おチンコが、膣の中に取り残された。

「膝立ちになって、股開け。」

裸で通路に放り出されたくないから渋々従うと、ウエストに黒い革のベルトがまわされた。これっ……。

黒いベルトはTの字のように、ウエスト部分から細長い革がぶら下がっていた。

有史さんは、ウエストの後ろ中心からぶら下がる革を股の間に通して、前でお臍の部分の金具にはめると、ガチャリと大きな南京錠をかけた。

「よし。てっぺん迄には戻る。外すのは無理だから諦めて大人しくしとけよ。」

そう言いながら、後ろ手の拘束を解いてパジャマを着せてくれた…。

「トイレに行きたくなったら、はめたまま済ませろ。」

「これ、革製だけど貞操帯よね?十字軍の遠征の時に流行った…。」

「ああ。分かってんならいい子にしてろ…。中世の御婦人方を真似て、錠前屋呼んで外すなんて事すんなよ。」

そう言って、私を抱きしめながら、しつこいキスを何度もして、やっと出かけて行った。

今、とても変な気分だから、身体に触らないで欲しいのに…。
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