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私は犬
第30章 主導権*
お昼も食べずに、頭のイカれた猿のようにセックスをし続けた。意識が何度もフワフワと空を飛んでは、黒い世界に吸い込まれて、有史さんの手で連れ戻される。

触れられた場所からは、瞬時に甘い戦慄きが沸き上がり、痙攣しっぱなしおマンコは壊れた蛇口のように、いやらしい汁を垂れ流し続けた。

もう…出来ない。したくない。これ以上、濡れた冷たいシーツの上に居たくない。

「ハァハァハァ……。私達、そろそろ人間に戻るべきだと思うの…。だから私、お風呂に入ってくる…。」

そう告げて、ベッドから逃げ出したものの、長い時間開きっ放しだった股関節は、直立姿勢に対応出来ず、床にへたり込んでしまう。

結局、有史さんに担がれて、バスルームに無事辿り着いた。

「俺、もう無理…。」

お湯に浸りながら、私の言いたかった台詞が有史さんの口から飛び出した。人の台詞取らないでよ…。

「お前、そのパイパン、天然?」

パイパン?なんじゃそりゃ?

「あー。マンコの毛、無いの生まれつき?」

ああ。これね。

「スイスのクリニックで脱毛したの。」

「……全部かよ。」

「うん。全部。」

何がいけないの?そんな顔してこっち見んなっ!

「お友達もこうよ。ツルツルにするの。」
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