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私は犬
第32章 我慢の限界*
「ぁはぁ〜ぁっ…。」

小さく漏れた甘い吐息に、有史さんが思いもよらない反応を示した。

「おい…。こんなんで感じて、腰振ってんなよっ…。」

怒りを孕んだかのような低い声でそう告げると、中の偽物おチンコを勢いよく引き抜いて放り投げた。

「クソがっ…。」

どうして急に怒り出したのか、理由が分からない…。恐怖からか、全身が萎縮して固まってしまう…。

緊張で強張る身体を無理矢理押し広げて、有史さんのおチンコが、膣の中に入り込んできた。待って…。コンドーム…。

「避妊してっ。赤ちゃん出来ちゃうっ。」

「誰がするかよ…。」

駄目。こんな状況で赤ちゃんが出来たら、赤ちゃんが可哀想…。私は結婚なんかしないし、有史さんにだって他に女性がいるじゃない…。

「止めてっ。妊娠したくないっっ。」

手足を滅茶苦茶に突っ張って、覆い被さっている有史さんを力の限り押し退けた。

「……分かった。」

あんなに怒っていた有史さんが、急に冷静に戻って、膣からおチンコを引き抜いた。

はぁはぁ。これで大丈夫?

脱衣場でコンドームを装着した有史さんが、浴室に戻ってきた。

「寒くないか?」

何だろう…。急にどうしたんだろう…。
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