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私は犬
第33章 さよなら
視界が白く霞んできた…。有史さんの声か、何だかぼんやり聞こえる。

気付くと、拘束されたまま、有史さんに顔を覗き込まれて、胡座を枕に、ベッドの上に転がっていた。

「なぁ、、あれ見ろよ…。」

意識を取り戻した私の頬を撫でながら、有史さんが少し遠くに視線を向ける。釣られるようにそこに目をやると、小さな水溜まりの中に、床に貼り付いた偽物おチンコが佇んでいる。

あれは……。恥ずかしい痕跡をありありと見せつけられて、思わず顔を背けずにはいられない。

「イきながら、ションベン漏らして失神やがって…。」

有史さんの手が、私の頬をペチペチと軽く叩いた。

「10回イけって言ったよな…。」

あぁ…。オシッコ漏らした悪い子だから…叱られるのだと、そう覚悟する。真上から有史さんの視線に絡めとられて、身体が小さく震えた…。でも、この震えは恐怖じゃない…。もっと甘い、別の何か…。

「もっとお仕置きが必要だな。だろ?」

そう問われて、首が小さく縦に動いた。

おっぱい以外の、身体を拘束していた縄が解かれていく。軽く緊張していた身体から、力までもが一気に抜け落ちていった。

太ももの横で、足首が太ももにキツク縛り付けられて、余った縄がその横で手首に巻き付く。指先に絡んだ縄を握るように拳ごと拘束されると、掌を舐めるように縄の感触が這い回った。

両手足が同じように拘束されると、有史さんは私をケットでくるんで、リビングへと抱きかかえて移動した。
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