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私は犬
第11章 【第2章】リスタート
って!!勝手にそんな事を決めていいのかしら?と驚愕していると、

「大丈夫ですよ。ここは真子さんが自由に使うための場所ですから。真子さんの許可があれば、お友達が利用しても差し支えありません。」

そうなんだ。じゃあ大丈夫ね。きっと。

それから3人で下らないお話をたくさんして。というより、剛ちゃんと中田さんが、私に着せてみたいお洋服の話で勝手に盛り上がり、

私は黙って自分の肌色の手袋を着けた指を眺めていた。


【あれ】から。私は物に触れなくなってしまった。トイレの汚い水がここにも撒かれていたらどうしよう?と疑心暗鬼に捉われてしまい、触れる場所は自分で消毒をした場所のみに限られてしまい。

エタノールを始め、様々な消毒薬に囲まれながら生活をした。時には浴槽に医療用の消毒液を入れて身体を浸し、全身に消毒を施した。洗い過ぎた指先は常に乾燥してボロボロひび割れ、いつも血が滲んでいた。

荒れを保護するためにと、用意された白い綿手袋は汚れやすくて。少しでも汚れると不安で着けていられなくなった。マスクも同じだった。

孝徳さんに、必要なものは無いか?と聞かれ、色つきのマスクと手袋が欲しいと言ってみたら、様々な色つきの手袋が届けられた。

私が欲しいのは、一般的なのではなくて、普段着けるやつ。例えばこういうの。
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