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私は犬
第2章 プロローグ
淡い期待を抱きながら彼をじっと見つめていると、ガーゼを巻き付けた指先でソコをなぞり始めた


「ここはあまり石鹸つけちゃ駄目なんだ…。」と、何かに言い訳するように掠れた声で呟いて、お湯を流しかけながら慎重にガーゼを這わせている


クリトリスの包皮を丁寧に剥かれて、「こっちも綺麗にしなくちゃな」とゆっくり擦りあげられると


「はあぁ…っ」と小さなため息が漏れてしまう


慌てて彼に目をやると、まるで何も聞こえなかったと言わんばかりに作業を続けていた


もっと触って欲しい。もっと強く擦って…。でも、声を出してはいけないから、そう叫びたくなるのを必死に抑えていると


「はい。おしまい」と声がして、バスタブに身体を沈めるよう告げられた


彼に背中を預けて温かいお湯に身を委ねながら、「やっぱり今日もしてもらえなかった」と心の中に愚痴が広がる


昔はたくさんセックスしてくれたのに……。こうなる前は、週末に何度も身体を重ねて、しつこい位に触られて数えきれないほどイカされた…。


私の何がいけないのか。どうすべきなのか。一生懸命考えてみたけれど、ちっともわからない。「ふぅっ…」と小さくため息をついて。明日もこうなのかしら?と途方にくれて涙が出そうになった
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