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私は犬
第12章 歓迎会
「池ノ内さん…。隣席なんです。櫻井さんと親しくすると、なんと申しましょうか…。業務の妨げになるので、こうした行為はお控え下さい。」

言った!私、頑張ったわ。これできっと…。

「あれセフレだから。」

「セフレ?だから?」

思わず口に出てしまう。セフレって何?それが私に馴れ馴れしくする事と、どんな関係があるの?

「そう。だから大丈夫。」

「おっしゃる意味が分かりかねます。」

「1回だけでいいからヤらせて。」

「何を?」

「何を?って決まってるでしょ?」

「セックス」

そう耳元で囁かれて背中がゾクリとした。

何で私があなたとセックスしなきゃいけないのよっ!

「ごきげんよう。」
食べ掛けの食事を手早く片付けて、その場から立ち去った。

結局、私には化粧室の個室しか残されていないようだ…。




「ねぇ。剛ちゃん。セフレって何?」

朝のメイク中に、そう聞いてみる。

「…………。あんたっ!やっとそっちに興味をっ……。セフレでも何でもいいから早ぐ……。」

「何で泣いてるの?」

「嬉じぃ゛のよ゛…。」
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