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私は犬
第12章 歓迎会
「剛ちゃん、泣いてるところアレなんだけど、私はセフレが何かを知りたいだけなのよ。」

「ちょっと待づでね…。鼻がんでぐる゛…。」

長くかかるのかしら。今のうちにさっきの資料をまとめようかしら…。

机に戻ろうとパウダールームの扉を開けると、剛ちゃんは兎の転写されたティッシュを、箱ごと抱えながらやってくる所だった。

「わたし、鼻はコレでかむって決めてるの。」

剛ちゃんが私のお洋服以外なら何で鼻をかもうと、全く興味ないのだけれど…。ここは頷くべきかしら?と考えて、2回相槌を打ってみた。

たぶんこれで大丈夫。

「で、剛ちゃん、セフレって何?」

「ああ。そうだったわね。うーんとね…。セックスするだけのお友達よ。恋人じゃないの。」

「セックスだけ?」

「そう」

「恋人じゃなくて?結婚もしなくて?セックスだけ?」

「そうよ。はぁ…。やっぱりあんたはセフレじゃダメね。きちんと大切にしてくれる人じゃないと。」

「何で?」

「ちょっと頭弱いから。」

「!!!!!!」

知らなかったわ。私の弱点は頭だったのね。どうしましょう?

「それって、何か特別な保護用品とか、ケアとか注意が必要かしら?」

「うーん。今のままでいいんじゃないの。」

私、なるべく頭を大切にするよう気をつけるわ…。
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