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失恋キューピッド
第8章 チャンスの神様は後ろハゲで底意地が悪い

あたしは前方不注意で、通りかかった誰かにぶつかってしまった。
「てめぇ、ナメた真似しやがって」
背後で前野君の怒気をはらんだ声がする。
ああ、万事休す…!
「あんた、誰?うちの姉貴に何か用?」
(…え?)
聞き覚えのある声に顔を上げると、あたしが抱きついている相手はミユキだった。
「なんだ、弟クンか。俺は怪しいもんじゃないぞ、お前のネーチャンの彼氏だ」
「違うの、ミユキ!この人は…」
「バカ言うな。こいつには、あんたなんか足元にも及ばないイケメン彼氏がいるんだよ。とっとと帰れ」
ミユキが不機嫌そうな声で言うと、
「…お、俺だって別に本気じゃねーし!ヒマだったからちょっと遊んでやろうと思っただけなんだからな、ブスがチョーシに乗るんじゃねーぞ」
前野君はあたしの足元にツバを吐き捨て去っていった。
「てめぇ、ナメた真似しやがって」
背後で前野君の怒気をはらんだ声がする。
ああ、万事休す…!
「あんた、誰?うちの姉貴に何か用?」
(…え?)
聞き覚えのある声に顔を上げると、あたしが抱きついている相手はミユキだった。
「なんだ、弟クンか。俺は怪しいもんじゃないぞ、お前のネーチャンの彼氏だ」
「違うの、ミユキ!この人は…」
「バカ言うな。こいつには、あんたなんか足元にも及ばないイケメン彼氏がいるんだよ。とっとと帰れ」
ミユキが不機嫌そうな声で言うと、
「…お、俺だって別に本気じゃねーし!ヒマだったからちょっと遊んでやろうと思っただけなんだからな、ブスがチョーシに乗るんじゃねーぞ」
前野君はあたしの足元にツバを吐き捨て去っていった。

