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第9章 全てを手に入れるか、全てを失うか

こっちは大丈夫だよ、と北野さんと植田さんが気を使ってくれる。

気は進まないけど仕方ない。

あたしは渋々コートを出て、彼女と向かい合った。

「わざわざ高校まで来るなんて…一体なんの用？」


「…深之に何をしたんですか？」

「ッ！み、ミユキがどうかした？」

ミユキがあたしに告白されたなんてカノジョに言うはずない、とは思うけど咄嗟の動揺は隠せない。