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第11章 転機

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「俺、都成校を受けたいんだ」

ミユキが そう告げたのは、おじさんがビールを美味しそうに飲み干した直後だった。

「ん？いいよ」

「軽ッ！なんだよ、さんざん悩んだ俺がアホみたいじゃないか」

「いや、多分そう言うだろうと思ってたからさ。クラブのコーチにも薦められたし」

おじさんはソファー脇のマガジンラックから都成校のパンフレットを摘まみ出した。