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ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人
けれど、饒舌な東堂くんは黙るどころか

焚き付ける様に言葉を捲くし立てていく。


「皇城、お前の家が作った規則だよな。お前一人の個人的感情で俺を罰することなんてできないんだよ!」

「黙れ!」


東堂くんの捲くし立てる言葉を遮るように、

滝くんは立ち上がり、付近にあった椅子を蹴り飛ばす。


突如響き渡る、派手な金属音。

蹴り飛ばされた椅子がぶつかったことで、机がバランスを失って崩壊した音だった。


「……お前さぁ、まだわかってない?」


そう呟いて、一瞥する滝くんの目は冷たい。

――いや、滝くんだけではなかった。


この場に立っている滝くんを含む4人すべての瞳が、静かな怒りに染まっていた。

その中でも、一際大きな怒りの炎を揺らめかせているのが、滝くん。


東堂くんは、彼を煽った結果、後戻りの利かないところにまで来てしまったのだ。



やっと気づいたのか、

彼はひっ、と掠れた声をあげ、ろくに動かない身体で後ずさる。


それを見て足音を響かせるのは恭介くんだった。

いつの間にか彼の手には様々な録音機材が抱えられている。

「キングとジョーカーが彼女を目にかけていたことなんて、周知の事実でしたよね?にもかかわらず手を出すとは、ずいぶんな自信家とお見受けします」


ああ、と言葉をいったん切った恭介くんは、この場にそぐわない清々しい笑みを浮かべた。


「安心してください。仕掛けられていたビデオカメラも、ICレコーダーもすべて回収いたしました。

後から彼女を脅そうとしても無駄です。
これらはあなた方が行っていた強姦まがいの暴行を裏付ける物的証拠として、生徒会が押さえさせて頂きますね」


恭介くんの止めの一言だった。


ビクン、と肩を震わせた東堂くんは、大きく目を見開く。



そして、その後は力なく項垂れ、動かなくなってしまった。
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