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ロイヤル&スレイヴ!
第3章 2.学園生活スタート。
「センセ、未結がビビってるから。その気迫やめて」


やれやれ、と猛くんはゆるゆるとした口調。

先生は私の方をみると、「悪い」と申し訳なさげに困った顔をした。

そして、ふう、と一息つく。


「番谷。お前斎宮に保健委員押し付けといて、自分は何もしないつもりか?」


先生の問いに、猛くんは「まさか」と当然のことをいうようにさらりと答える。


「俺も未結と保健委員する。男子も立候補いないみたいだし」

なんでもないように言うけれど、

さっきからの展開に私はまるでついていけていない。


と、いうか。


今、猛くん私と一緒に保健委員するっていった?


「あ、の。猛くん」

と、私が口を挟む隙はなかった。


クラス中が一瞬でざわつき始めたからだ。

ざわつく種になっているのは、

まさか番谷が自主的に立候補するとは、という趣旨のものと、

なんで斎宮さんが番谷くんと一緒なの!?という趣旨のもの。


ちなみに前者が男子の声、後者は女子の声。


猛くんの言動一つ一つがこんなにもクラスを揺るがすなんて。

やっぱり猛くんって人を惹きつけるんだなぁ。


けれど、ちょっと申し訳なくも感じてしまう。


皆が注目してしまうようなすごい人の隣が、私で。

隣にいるからいろいろ気にかけてもらえてて。


「はい、皆。静かに。委員会決めるだけで騒がないの!」


透き通る声がぴしゃりと響く。

新島さんがクラスの雰囲気を一気に整えた。

クラスを見渡した新島さんと目が合う。

首を傾けて、にこっと笑いかけてくれたので、思わずドキッとしてしまった。
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