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第19章 最後の

ぁぁ、
あの平和な日々に 戻りたい、、。

どんなにSEXで歓喜しても 頭が真っ白になっても いつかその熱は覚める。
また朝が来るし 夜が来る。

明日も明後日も もう 綾子には 重く 遠い未来。
普通に一日過ごす のが 辛い。

当たり前の未来が もう自分にとって 無気力で何の魅力もない。
自分では 抱えきれない、 放棄したい 記憶、
見る事さえ出来ない現実、、。



それから 一人で ゆっくりお風呂に入った。
部屋の露天風呂もあったが 今は一人で大浴場の方が良かった。
うちの自慢の源泉に浸かって下さい と 女将さんが案内してくれた。

眠い身体で温泉に浸かると さらに眠くなった。

今日で院長とも お別れ、、か。。
院長も奥さん亡くしたばかりで こんな事してる場合じゃ ないだろう、。

寂しいような どうでもいいような、。
栄養不足な鈍感な心身は 動揺するエネルギーもない。


あ、一人のお婆さん が入って来た、いつの間にか 入り口の扉に。
すぐ続いて少し若いおばさん？が すかさず お婆さんを支えながら。

綾子の視線の前の洗い場まで ゆっくり歩き 二人は 洗い始める。
お婆さんを おばさんが 洗っているようだ。