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-蜜姫-
第3章 -第二章-
「話を……?」
「ええ。話……というより、蜜姫様は色々と聞きたい事がおありでしょう?」
聞きたい事?
確かに色々ある。
でも……!
「あのっ……!
私を蜜姫様って呼ぶのは止めて下さい。
私には 村井雪乃という名前があります!」
雪乃はそう言うと、雅人を睨んだ。
そんな雪乃を見て 雅人は溜め息をつく。
「まぁ、そうですね。
いきなり蜜姫様と呼ばれても ピンと来ないかもしれません。
……では、雪乃様とお呼びしましょう。」
それを聞いて 雪乃はホッとする。
「ところで雪乃様。
あなたの本名は 村井雪乃ではなく
本條雪乃……ですよ?」
「えっ!?」
「昨日 私は言ったはずですよ?
あなたは この館の主だと。」
「………………。」
「あなたは16年前、この館でお生まれになったのです。」