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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第84章 癒やしの言葉
今日はどうも韓ドラばかりですが、

 そのガンチが旅立つシーンで実在した人物でもある左水使チャスサが

 はなむけに贈った言葉

 人としての生き方に正解はない。

 よりよい人間になれるように努力するだけだ。

 恐れに負けるな。

 立派に生きているという自信がお前を強くするだろう。



 
 更に彼はガンチに告げます。

 お前私が出逢った誰よりもまっすぐで温かい人間だ

 今、ふと気づいたのですが、

 もしかしたら、九家の書というタイトルは、

 人間になるための方法論書ではあるけれど、

 やはりドラマの前面には出てこない方が良かったのかもしれませんね。

 人間であるかどうかは、実際にガンチが神獣であるか人間であるという

 区別よりも、ガンチがより人間らしい心と生き方を得たかどうかで決まる。

 イ・スンシンの言葉がそれを象徴しているように思いました。

 そういえば、やはりイ・スンシンがガンチに言ってました。

 ガンチや、お前は自分が人間ではないというが、

 本当の人間の中には獣よりもまだ惨い所行を平気でする者たちの何と

 多いことか

 つまり人間の皮を被った獣、醜い心を持つ人間ということ。

 ガンチは獣だつたとしても、心が清らかでやさしい。

 そのことを言いたかったのでしょう。

 未来など怖くない。

 未来はこの瞬間が集まってできる。未来のために今を変えたら、

 生きる意味がない。


 これはヨウルが自分たちが愛し合えば、どちらかが死ぬ宿命にあるとガンチが知り、

 彼女から離れていこうとしたときの科白です。

 この科白から、私はヨウルの死はまったく予想できませんでした。

 しかし、今考えれば、ヨウルのガンチへの愛は死をも恐れない確かなものだったと

 ともいえますね。

 私がこのドラマから受けた影響も毎度ながら、けして少なくはなかったと思います。

 直接的に得たものはもしかしたらあまりないのかもしれないけど、

 考え方とか物の見方は少し変えてくれました。

 さて、長い長い旅をやっと終えたような満ち足りた気分です、

 当分はこの余韻に漬りつつ、途中で放置していた現代ドラマの続きにうつります。
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