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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第106章 詩集「紡ぎ詩」 第二部  ガラス越しの艶(つや)
ガラス越しの艶

 視界の端でふと紅が揺れた
 あれはなに?
 心の中の想いそのままに視線をすべるように動かせば
 その先にはガラス窓越しに かすかに揺れる紅椿
 くもりガラスなので
 間近で見れば眼がさめるほどに鮮やかな紅も
 何かフィルターを通して見るように
 おぼろげで控えめに見える
 
 
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