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第13章 オンナ心をわし掴み？　時代小説のヒーローたち

清之介と彼を取り巻く人々、同心木暮信次郎、岡っ引きの伊左次。

　あさのさんがアマゾンの著者紹介でこんなことを言っておられました。

　男は闇をかいくぐり抜けた時、大人になるのではないか

　清之介も信次郎もそれぞれ種類は違えども、闇を背負っています。

　そして、若い二人の闇を纏う男たちを少し離れた場所から

　暖かく見守る老岡っ引き伊左次の存在も光っています。

　私の書いた、或いは書くであろう時代小説には

　この遠野屋清之介がかなり投影されていると思います。

　とにかくカッコいい。

　亡くなった女房を一途に想い続け、刺客から真っ当な人間に

　生まれ変わろうとしている姿には打たれます。

　あさのさんの作品の中で時代小説は珍しく、

　私は他のジャンルのものは読んだことはないけれど、

　このシリーズ物の最初の弥勒の月を初めて読んだときには

　もう頭までどっぷりと浸かりました。

　二人の若い男たちがどのようにして闇をくぐり抜けるのか、

　更に、長くて深い闇を抜けた先には何が待ち受けているのか。

　楽しみです。