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陽炎 ー第二夜ー
第3章 願わくば花の下にて
サチが、拒んで身を捩るが、脚をしっかりと固定され、間に八尋の頭があるので閉じることができない。


「あっ!ん、ひぁっ…」


いきなり、柔らかい舌で全体を舐め上げられ、
かと思うと、硬く尖らせた舌先で核心をつつかれ、
大きな快感の波に攫われる。
息が自然と荒くなり、声も抑えようとしても出てしまう。
ちゅっと吸い付いたり、
舌先で転がしたり、
様々な技に止めどなく快感の波が押し寄せ、
あっけなく頂点に達してしまう。

足がピンと吊り、ビクンビクンと痙攣する様に、
舌の動きが止まる。

最後に全体を清める様に舐め上げる。
だがそれもまた、達したばかりの身体には強すぎる刺激。
「はぁ…んっ…」

八尋は布団の中から顔を出し、上唇をペロリと舐めて、

「ご馳走様」

と悪戯っぽく笑う。

「八尋…」

「ん?」

「ごめんなさい」

「なんで謝るの?サチは何も悪くない。」

優しく微笑む八尋に、サチは更なる罪悪感を覚える。

「おやすみ」

一度唇を重ね、抱き締めてくれる八尋の腕の中で、サチは目尻に涙を湛えたまま、眠りに落ちた。

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