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思い出のアルバム
第19章 それぞれの想い
「でも、とりあえず沙織に先輩への想いが、ちゃんとあるってわかっただけで良かったよ…。夏奈は?今、良い感じの人いるの?」
「あたしはーまぁ適当に…。その方が色々と楽なんだよねー束縛されないし、自分の時間は出来るし」
「相変わらずだなぁー夏奈は。由美は?」
「私は……就職試験中にちょっといいなぁって思う人いてね…。今、連絡取り始めた」
「何ソレ初耳!!どこの男?」
夏奈がやたらと食いついた。
「T高の子だよ。面接でちょっと話して意気投合したのー」
「じゃぁ、上手くやって合コンお願いね!!」
何だかんだ楽とか言いながら、夏奈もやっぱり普通に恋愛したいんだろうな…
ちょっとそうに思ってしまった。
それぞれ3人とも色々あった3年間だった。
1年からずっとクラスも部活も一緒。
4月からはバラバラになるけど、きっとこの友情は永遠だよね…。
「あっという間だよね……もう卒業かぁ……」
「ほんと色々あったねー」
「でも良かったね……沙織」
「うん……また少し修ちゃんの事、信じられそう…」
卒業式の朝、つまり今朝。
【卒業おめでとう!!沙織も卒業なんて早いな】
ずーっと待ってた。
たった一行でも……最高の卒業祝いになった。
修ちゃん…
貴方と知り合った時、1年だった私も
高校を卒業するよ。
少しは大人になれたかな?
少しは修ちゃんに近付けたかな?
会える日が……
待ち遠しいです……