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第1章 最悪な出会いと最低な再会

「えっと…滝本さん？あの…」

「それは、なんの事でしょうか？」

私は完全にフリーズしたまま、琴莉は焦って言葉に詰まる。
美怜はスマイルを崩さずとぼけて返す。
うん、鉄壁の外面！！！

「隣でうるさくしてすみませんでした。私たちもう帰りますので、皆さんまだごゆっくりなさってください。」

そう言って美怜が席を立とうとするので、私と琴莉も慌てて続けた。

「あの…ホントにすみませんでした！」

「じゃあ、私たちはこれで。すみませんでした。あ、滝本さん、私も明日出勤しますので、よろしくお願いします。」

「では、失礼しま…」

気まず過ぎるは逃げるが勝ちだ。
私たちはそそくさと身支度を整える。

「まぁ、そんな焦って帰らなくても。」

「はは。すげー慌て方だな。」

「ホント、三人とも面白いね。」

滝本さんたちが堪えきれないとばかりに吹き出して笑い始める。
そんな状況に今度は私たちがポカーンだ。

「や、あの、滝本さん？……もぉ、笑いすぎですよ。」

「いや、だってさ。なんかいろいろ面白すぎ。」

「もう！明日、朝イチで会議なのでホントに帰りますから。」

琴莉の言葉に私たちは今度こそ帰ろうと立ち上がった。