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心掟
第1章 紐帯
「 あの … ひとり? 」
後ろから声をかけたのがまずかったのか。
彼女はビクリと肩を震わせ振り向いた。
振り向き様の彼女の顔は普段見かけたことがない程に沈んでいた。
「 … あ、うん、今日はちょっと気分が乗らなくて 」
彼女は俺の顔を認識すると、次第に視線を弁当の方へと戻した。
つられて彼女の弁当箱へ視線を移す。
弁当箱は綺麗な彩の具材が詰まっていた。
「 何。ソレ、ウマそう。」
思わず本音がポロリと零れる。
それを聞いた彼女は目を輝かせてこちらに視線を移した。
「 …よければ、食べる? 」
少し不安染みた声だったが俺にとっては幸運だった。
彼女と話せた上に、彼女の弁当までいただけるとは…!
「 まじ?いいの? 」
そんな返事を返しながら彼女の横へと腰を下ろす。
すると彼女が卵焼きを端先でつまみ、俺の方へと寄せた。
「 え、本当にいいの? 」
「 ダメならもうとっくにあたしが食べてる。 」
その言葉を聞き視線を彼女へ移すと、先程の暗い表情とは打って変わり楽しそうに目を細めている。

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