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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第1章 豹変

 落ち度は、私にもあったのかもしれない――。

 まさか、私を女として見ているなんて。
 まだ子供――だから、あんな展開は有り得ないと思った。


「や……ちょっと、まって……っ!」
「ね、父さんとは……どんな風にしてる?」
「な……っ?!」
「全部、聞こえちゃってるんだよね」


 ――やっぱり、聞かれていた……


 目の前に、そういって小さく笑う彼は、ジリジリと私を追い詰める。
 私は出来る限り、彼と距離を取ろうと後退りするけれど、それにも限界が近づいていた。


「ゆ……夢でも、見たんじゃない? 気のせい、だよ……」
「夢にしちゃ、すげーリアルだったよ? ちぃちゃんの声で、“奥がいい”って……」


 それは夢だと言った所で、誤魔化せるとは思ってはいない――その場を凌ぐために吐いた嘘だから。
 でも、私と彼氏――悠(はる)しか知らない事まで言われてしまえば、それも意味を成さない。


「……っ!」
「別に、脅している訳じゃない……そんな顔しなくても。でも……父さんがいじめたくなる理由、判ったよ」


 顔を赤くしている私を見て、小さく笑う彼は悠と同じ表情で。
 不覚にも、私の心臓は尋常ではない速さで動き出していた。


「……ね、やめよ? こんな事……」
「なんで? 父さんは良くて、オレはダメなの?」
「あ、当たり前でしょ……っ! 悠ちゃんと、柊斗(しゅうと)くんは……ちが……っ?!」
「なら……試してみる? 言っとくけどオレ、初めてじゃないから……」


 ――初めて、じゃない?


 数分前の彼はもう居ない――私の目の前にいるのは、妖しく笑う男の子。
 その笑みに、背筋に戦慄を走らせ、更に後ろへ下がった。


「?!」


 ドンッと、背中に当たる硬い壁。

 それは私に対して「逃げ場はない」と言っているようで、更に心臓の鼓動が早くなる。
 その鼓動は、目の前の彼に聞こえてしまいそうで、今の状況から目を逸らしてしまった。


「その顔、父さんにも見せたの?」
「……っ! そ、んなの……柊斗くんに、関係ない」
「そっか……別に答えなくてもいいよ。父さんよりも、オレの方がいいって、証明してあげる」


 と、彼がそう言い放った瞬間、私の視界が反転する。
 同時に、見慣れた天井と、妖しく笑う彼が目に映り、この先の展開が脳裏を過ぎった。

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