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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第3章 偽り


 悠は、キスマークをつけた事は一度もない。
 だから、それが付いている事に、驚きを隠せなかった。
 同時に沸き起こる疑問と不安――自問自答しても、答えは出て来ない。


 ――まさか……気づかれた……?


 疑問よりも、不安の方が大きくなった時、不意に腕を掴まれて、ベッドに沈んだ。


「……びっくり、した?」
「?! あ……起こしちゃった?」
「いや……起こしてないよ、大丈夫。試しに……付けてみた。嫌だった?」


 眠っていると思っていた悠は、薄っすらと目を開けて、こちらを見ている。
 フッと小さく笑うと、私を自分の方へ引き寄せた。


「嫌、じゃない……悠ちゃん、つけないって言ってたから」


 悠にそう聞かれて、私は首を小さく横に振る――頬に熱を持たせながら。


 ――1つ、じゃない……いつの間に?


「ん……いつもは、付けないよ」
「ひとつ……ふたつ……え? ここにも、付いてる……いつの間に?」


 鮮明に残る痕は、1つだけではなかった。
 絆創膏が貼られている反対側の首筋、鎖骨下部、胸の膨らみにも、付いていた。


「千夏ちゃんが寝た後すぐだよ。あまりにも、無邪気な顔して寝てるから……襲いたくなったけどね」
「そ、んな……。でも……嬉しい、かな」


 ――襲うって……悠ちゃんったら。
 でも……嬉しい、かな。
 何年もこうしていて、初めて……だもん。


 こいつは俺の所有物だと言わんばかりに、濃く赤く残る痕。

 もしかしたら、悠は、感じ取っていたのかもしれない――これから起きる“何か”を。

 仮にそうだったとしても、今この時、素直に嬉しいと思ったのは確か。
 だから、小さく笑って、その気持ちを伝えた。


「……あまり、可愛い事言うと…………」
「え……きゃ……っ」
「また、したくなった……千夏ちゃんの口で、硬くして?」
「ん……っ」


 横向きに寝ていた悠の傍らに座っていた私は、あっという間に組み敷かれる。
 硬くして――そう言われた後すぐ、私の唇は、悠の唇で塞がれていた――――。



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