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* 花音’s short story *
第2章 ◆ episode1 ** 広瀬 未緒 × 藍沢 悠斗 編
「すげーな」

彼女の後ろから覗き込むように見ていると、

「瀬戸さんにね、レシピ教えてもらったんです」

嬉しそうな笑顔に、こっちも頬が緩みそうになる。


「なんか手伝う?」

「じゃあお願いします」

俺たちは並んで料理をした。


「美味い」

「うん。美味しい」

未緒の手料理とワイン。そして、彼女のご機嫌な笑顔。

最近溜まってた疲れもイライラも、すっと消えていく。

それは、どんな高級レストランでも味わえないような極上のディナーだった。








「おい、大丈夫かよ?」

「うーん。大丈夫です。ちょっと飲み過ぎましたぁ」


フラフラに酔っ払ってしまった彼女を寝室に運ぶ。


「お前な、ペース考えろよ」

「スイマセン……って何脱がそうとしてるんですか。藍沢さんのえっち」

「………じゃあ自分で着替えろよ」


部屋に置いてある彼女の部屋着をバサッと頭の上に落とす。
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