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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第11章 ツカマエタ

裏庭に面したこちらには和の様式が色濃く出ていた。

左手の竹柵の向こう…

湯気が昇っている。

“ あそこが露天風呂か… ”

裏庭の見晴らしはあまりよくないから、こうやって縁側からじっくり眺めるのは初めてだった。


スミヤは銃をそこに放置して、紅茶を取りにダイニングに行ってしまった。


…それから、数分のうちに戻ってくる。


「おまたせ」

二人分の紅茶と、切り分けられたケーキ。


「通りかかっただけなのにごめんなさい。こんなふうに何度もご馳走になって」

「ご馳走って大げさじゃないかな?かたやチョコレート、かたやケーキだよ」


ミレイは渡された紅茶の香りを楽しんでから口に含んだ。

こうやって縁側でくつろぐなら普通、緑茶に和菓子といきたいところ…。

そうでないのがまた、彼らしいと思った。


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