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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第25章 書庫



「お願い…──」


「……」


「カルロさん…!!」



ミレイの唇がつむぐ言葉。


精一杯の切願を、カルロはどうして跳ね除ける事ができようか。



“ 俺に、どうしろと… ”


どうすればいいかわからないのは、カルロだって同じなのだ。



「あんた、こんな我が儘な女だったのか」


「…ッ…そう、ですよ」


「我が儘な女は、面倒臭い……っ」



面倒な女は大嫌いだった。



「あんたがこの家に来るまで、俺はラクに生きてきたんだ…!!」

「ごめんなさい…」

「…俺はとっくにこの生き方に順応していた。何にも興味を持たずにいた。こんなに苛つく事も…なかったのに…」

「…本当…に…ッ─ごめんなさい…!!」



カルロは彼女の両腕を掴んで、責めるような口調で押さえ付けた。

何度も何度も、謝罪を呟くミレイを──

堪えられないという表情で、真正面から見下ろした。



“ もう、誤魔化せないのか……!? ”




「──…ミレイ」


「…っ…はい」


「俺は……あんたを殺してやりたい」



その衝動と…噛み付くキスは、愛の証──。



「だが今は…──」


「…ン…っ」


「殺されないようにっ…願っておきなよ…──」



カルロは彼女のブラウスを、引きちぎらんばかりの勢いで脱がせにかかる。



“ 俺はとっくに狂っている ”



だが──せめて、今夜だけでも

この女を、ただ《 愛する 》

そのための時間を俺に与えろ…。




カルロの中に信仰なんてありはしない。

そんな彼は生まれて初めて、神に祈るという事をしたのだった。






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