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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第29章 契約の熱

「だってここ……ハァ、ん…、車の、中」

「……だから?」

「誰かが通った…ら……っ」

ここは駐車場だ。

二人の物以外にも車は停まっていて、いつ誰が周りを歩いていても可笑しくない。

そんな場所で……。



「──…なら続きは、…上でするか」


やっとキスを止めたカルロは、彼女の真っ赤な顔を間近で見ながら悪戯な提案をする。


「…うえ…、って」

「ここはホテルだ」

「ホテル?……ま、まさか」

「説明なんて、不要だろう」


ミレイは恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだ。


“ 本当にカルロさんなの…っ…? ”


「…どちらにせよ、ヤルことは、ヤル」

「そんな……//」


こんなに積極的で迷いのない彼を初めて知る。

無意識に顔を手で隠しつつ…、困惑気味のミレイの胸は限界だった。

面倒臭がりな彼にわかりやすく求められて、嬉しくない筈はないけれど。


それとも…回りくどい方法を取らないのは

面倒事を嫌う、彼の性格故なのだろうか。



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