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星の島で恋をした【完結】
第9章 《九》
 セルマの身体は敷布に触れて、自分の身体が思っていたよりも熱くなっていたことを知った。ひやりとする敷布が気持ちがよく、その心地よさを感じようと身体を動かすと、男に揉まれたせいで立ち上がっていた胸の先が敷布に擦れ、気持ち良さに声が上がってしまった。

「ぁ……っ!」

 セルマの艶を含んだ声に、男は笑った。

「気持ちいい?」

 耳元で囁かれた言葉に、セルマはただ素直にうなずいた。

「感じやすいんだ?」

 セルマを煽るような男の言葉に恥ずかしいと思うと同時に、はっきりと分からなかった感覚を言葉にされたことで、セルマが感じているものがなにか分かり、ぞくぞくと全身が震えた。

 敷布に最初に触れたときは冷たいと思っていたけれど、セルマの熱が移り、次第に温かくなってきた。

「腰が揺れている」

 男に指摘され、セルマは無意識のうちに腰を揺らしていたことを知った。恥ずかしさにさらに全身が熱くなる。

「蜜が湧き出てきていて、その匂いが俺を誘っている」
「ちが……っ」

 首筋を舐められたとき、なにかが大量に溢れてきたと思っていたが、男が言っているのはそれのことだろう。

 男はセルマの揺れる腰から蜜の溢れる場所へと視線を移し、それからなだらかな線を描く引き締まった尻に手を掛けた。

「だ……めっ」

 男の熱い手からセルマは逃れようとしたが、力の入らない身体では、寝台の上を少し乱しただけだった。

「今は挿入れないが、セルマ、おまえが無事にスキアを倒したあかつきには、俺はおまえをもらう。だからそのときに痛くないように今から慣らすんだ」

 セルマは食事の前に考えろと言われていたことを思い出した。

 そうだった、セルマにこれからどうしたいと男は聞いてきた。

 男はいくつかの案を提示してきたが、セルマには決められなかった。

「嫌ならば拒否をしろ。今ならまだ間に合う」

 そう言いながら男の指はセルマの秘部を指先で撫で始めていた。

「や……め、て。考え、られ、ない」
「止めない。早くしないと指を入れるぞ」
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