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花咲く夜に
第7章 離脱
『…………いや。
めぐるちゃん、
あたし早目に休むよ』


顔面が蒼白している。
そう言って昭恵は自室へと去って行った。

めぐるは只ならぬ雰囲気を感じた。。

(どうしたのかな、
封筒を見て驚いたの?
……驚くような人からの便りかしら)




とはいえ、
昭恵が〔早目に休む〕
と言う以上は、
訊ねるのも憚れる。



めぐるは貴斗に連絡だけしておこうと考えて、
メッセージを送信した。


〔飲み会中ごめんね、
昭恵さんの様子が急に変わったの。

体調不良じゃなくて、
青ざめてた。

知らせておこうと思ってメールしました。〕



20分経たころ、
貴斗から着信が入る。

『どうした?
祖母さんが変?』

背後ではワイワイガヤガヤと雑多な音がする。


『うん。
急に青ざめちゃって……
ガラスコップも落としちゃって割ったの』


『嘔吐したとかめまいとかではなくて?』

元気といっても年齢も年齢だし、
そちらも心配する。


『ううん。
私もビックリしたんだけど……身体の異常じゃないみたい。
とにかく青ざめてて、
ボンヤリしてた。
ショック受けたみたいな感じ』


『え、
何かショック受けるようなことあったか?』


『わからないのよ。
封筒みてからかな……』


『封筒?郵便か?』


『うん。
いつも昼過ぎに郵便受けから取り出すでしょ。
今日は忘れてて、
さっき封筒2通台所のテーブルに置いたのよ』


『………わかった。
明日にでも俺が訊いてみとくわ。
体調の面が大丈夫なら、
大丈夫だろ。
じゃな、11時には帰るからな〜』


『うん。
わかった〜』


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