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花咲く夜に
第8章 旅立
めぐるは、
葛城宅に帰ると直ぐに台所へ小走りに向かう。


『昭恵さんっ……』


鍋をかき混ぜていた昭恵に、
先ほど優から見せてもらった文章の内容を伝えた。



昭恵は『………はああ〜〜〜〜〜………』
と息を吐いて床にドンッと膝を着く。


『だ、大丈夫ですか』
めぐるは慌てて屈み、
昭恵の背中を擦った。



『…………良かった……………居場所がはっきりして。
万が一、自分から命を…なんてことがあったらどうしようかと思ったよ…』

弱々しく笑う。



皺が寄った目尻に、
涙が浮かんでいる。



(昭恵さん……気丈なフリをしてたのね)


めぐるは、黙って背中をゆっくり擦った。



(でも、〔確認が済んだら〕って何だろ?
実のお父さんの顔を見て、話をしたとして……
それが確認なのかな。
血の検査結果をもう一度調べるの?)



落ち着いてきためぐるは疑問に思った。。


優にメッセージを送った通り、
「1人で決めて出たから体裁が悪い」んだろう。



少し不器用で、
でもそんなとこも貴斗らしい。


優からメッセージを入れて貰おうかと思ったが、
貴斗の意志を尊重したいと考え直した。



信じて待ってよう。


そして、
帰ってきたら思いっ切り責めて思いっ切り甘えよう。

めぐるは、
距離が離れて姿が見えないというのに……
今まで以上に貴斗を愛しく感じる。


まるで、もう1人の自分が自分を抱き締めているように感じる。
穏やかで温かい安心感に包まれた。
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