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花咲く夜に
第3章 興味
……………。


めぐるは目を開いた。

『あれっ……』


いつもの天井と違う。
貴斗の家の、
古い木造家屋は木目調が美しいまま残っている。
それとは違うグレーの壁紙が見えた。


『………あ、そっか……』

右隣で裸の貴斗が背中を向けてスースー寝息を立てている。


ホテルに入ったんだっけ。
そして、
コトを致したんだった。


『うわぁ………
私、何をやっているの』
思わず1人言が出た。

頭を抱える。


(死のうとして、
助けられて……
それは良いとして、
雇い主と何てことを)
貴斗の家に住み着く以前の出来事から回想して、今さらながら青ざめた。


『………あ、起きちゃった?』

声に、ビクッと身体を強張らせる。
『……あ、
お……おはようございます?』


『……う〜〜〜ん……
夜中の2時か。
おはようではないよね………』
貴斗は上半身を起こしてスマホの時間を見、欠伸をする。


焼けた肌に、
程よく筋肉が付いた二の腕や胸板が見える。右手で頭を掻いていた。

めぐるは掛け布団で胸までを隠している。


『…………めぐりん…』

『はい……』

『髪が色っぽ過ぎる』
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