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花咲く夜に
第3章 興味
農村で、
交通に不便はある。


――――けれど、
住みやすいなぁ………

めぐるは長閑な農道・
畑を見渡して目を閉じた。。


(不思議だわ、
死に場所を探して死ぬためにやって来たのに)


お茶は麦茶で冷たく、
力仕事の合間には喉を清らかにしてくれた。


『……ところでさぁ』


『?何ですか?』


『アンタ実家は大丈夫なの?
連絡してんのか?
てか実家はどこだよ』


『……あ。
あっ、忘れてた……』


『まさか全く連絡してないの?』


『……もともと、
あまり連絡するほうじゃなかったから。
それに、もう戻らない気で桜に向かったので』


『ちょっと待て。
1人暮らししてたんだよね?』


『ええ。アパートは引き払いましたし』


『親か兄弟か、
アパート行って退去してたら腰抜かすんじゃないの?共通の友達は?』


『アパートには、
来るかな……
共通の友達は居ないし…』

『アンタなんでそんなに落ち着いてんだよ!
いきなりアパートが空っぽだったら捜索願い出されるぞ』


『あ。』
拓海なら、やりかねない………


サーッと顔に青い縦線が入っためぐるを見、
貴斗は(マジでかこの女………)
と呆れた。

『連絡だけは入れておけ。うちの住所も言っておきなよ』


『昼に連絡しておきます』

『そうしてくれ』


貴斗はしゃがんだ格好で辺りをキョロキョロと見回す。
『どうかしましたか……』

めぐるの口にチュッとキスをした。
ヌケているめぐるが愛しく感じたのだ。


『いやーっっ』
いきなりで驚き過ぎためぐるは、足蹴にして貴斗の身体を溝へと飛ばした……………
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