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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第8章 躰の疼き……
あれから10日以上が経過していた。
やれば人間なんでも出来るもので、危惧していたオナ禁止令をなんなくクリアし続けている私。
否っ!
なんなくは、撤回させて下さい。
けっこう、色んな場面で、苦しかったりする。
触れないように意識をするせいか、余計にその部分の快楽が目覚めていっているような不可思議な感覚さえある。
トイレのとき、シャワーを浴びるとき、着替えのとき、体育の授業のとき、dolceで接客しているとき、車に乗っているとき、夜眠るとき。
エトセトラ。
上げればキリがないほど、ジンジン、じわじわ、する。
終始えっちな気分に苛まされているとも言えよう。
その証拠に、乳首がぷっくり一日中勃ち上がっている。
寝間着に着替えたときはブラを外すから、そのせいで擦れてしまう。
それがまた私の淫欲を誘った。
偽物の八反田さんは、そういう感情の乱れた瞬間を見計らったように電話してくる。

「乳首が勃って痛いよ……」

と伝えれば、

「じゃあオナしよう」

「ダメ!」

この繰り返しになる。
でもそれがなんだか嬉しかった。
付き合ってる彼氏に甘え、甘えられてるみたいな優しい気持ちがしてくるからだ。
……彼氏なんていたことないから想像に過ぎないけれど。
でも。

「無理するな。そんな約束破ったって、何か変わる訳じゃない。我慢し過ぎてノイローゼになったりする奴もいるそうだ。そんなのアイツも喜ばないと思うぞ」

そう言って私の体の心配をしてくれる彼が愛しかった。

「まだ大丈夫です。だけど、もう駄目ってなったら、するようにするね」

そう告げると、

「そのときは俺を呼んで。いっぱい気持ち良くしてあげるから……」

現実の八反田さんと違って優しい偽物さんは、私をとことん甘やかしてくれる。
……この人が、本物ならいいのにと願ってしまう。
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